2009/06/14
ドキュメンタリー映画「GATE」は
原爆の愚かさと原爆解体組織があることを教えてくれた映画でした。
第二次世界大戦終戦という名目で、
日本に世界最初の原爆が落とされました。
実はその頃すでに日本は
旧ソ連と戦争を終わらせる為の交渉を重ねていて、
アメリカに対しても降伏寸前のところだったといいます。
ところがアメリカは軍事施設以外の民間人を巻き込んだ
大量破壊兵器(原爆)を落としました。
ある一人の男性が、その広島で残っていた“原爆の火”を持ち帰り、
絶やすことなく“火”を燃やし続けていたといいます。
この世に二度と同じ悲劇を起こさないという願いと
平和への祈りの象徴として。
そして、その火を、原爆が生まれた場所であるアメリカへ戻し、
そこでその火を消し去ることで、
負の連鎖を絶ち永遠に眠らせたいというおもいがあって
禅宗の僧侶たちが立ち上がり、
その火をもってアメリカを横断するのでした。
アメリカ横断の僧侶の中には、癌で2回の手術をし、
胃が完全になくなっている80代の人もいました。
禅宗の住職が話す円環の理論によれば、
原爆の火をその生まれた地に返すことによって
因廻が終わるというような内容だったように思います。
仏教では縁起の理法があって
それをくらますことは出来ないと説かれています。
原爆を落としたアメリカ自身にも実は大変な悲劇があったのです。
日本で捕虜にされていたアメリカ人も被爆して死にました。
長崎ではキリスト教徒のいる真上に原爆が落ちました。
アメリカ国内では最初に原爆実験をした所から
数十キロ離れていた地でも
多くの人が被爆して苦しみました。
この映画の中で胤森貴士さんのうったえる言葉が印象に残りました。
「アメリカ人は反省しないから反省することの大切さを伝えたい」と
胤森さんは8歳で被爆し家族を亡くし、
18歳でアメリカに渡り平和活動をしている方でした。
戦争責任として何度も謝りに行く日本も極端ですが
まったく責任をとらないアメリカの態度も極端です。
やはり真理は中道にあると思いました。
そして、この暗くなりがちな映画に
綺麗な音楽が流れ、癒しを与えてくれました。
現在原爆をもっている国、 持たない国
全てに観ていただきたい映画でした。
特に北朝鮮の人はこの事実を知る必要があるでしょう。