2025/03/30

とあるロケ地で
ふたりのフォトグラファーの会話を耳にしました。
その二人の会話を聴くとはなしに聞いていると
どうも、仙人に誤解されてることを気にされているようでした。
そこで、せっかくの良い機会なので、仙人について考えてみました。
仙人というのを辞書で引くと、山に籠もるとか、人里離れたとか
その様なキーワードが出てきました。
しかし、宗教家がお籠もりしてても仙人とは呼ばれないわけです。
お籠り中は他との交わりを避けて
沈思黙考、誰とも話さず
課題に対して、全身全霊で思考されてる姿は
第三者から見たら一見、
仙人さんと変わらないように外見的には見えるはずです。
しかし、心の中が全然違うんですね
そのお籠もりは、やがて来る多くの人たちのために
与えようという気持ちが根底に溢れている為に
志がまるで違うのです。
私が尊敬してやまない大川先生のお話では
「仙人はこだわる傾向が強い」
と仰ってました。
確かにこだわりのブログなどを見ると、カメラの型番やレンズの種類の違いにこだわっていらして
それを当たり前のように表記されてるブログなどを見ることがあります。
ただ、私が思うにはどんなカメラで撮ったかより
絞りや、シャッタースピード、ISO感度、焦点距離などを明記していただいた方が
他の方の参考にもなって良いんじゃないかなと思いますが
こだわる人は、こういった毎回変化するデータは好きでないのかもしれませんね。
大切なのは
写し取った被写体から何を感じたかが大切なんじゃないかなと思うんです。
撮る前に何を感じ、それをどうとらえたか
自然ならば、神があらわされた自然の風景をどのような気持ちで受け取ったか
撮ったのではなく、撮らせていただいた事をどれだけ感謝しているかで
大きく作風が違ってくるように思います。
私の尊敬する写真家、市ノ瀬先生は
「カメラなんか、何だって良いんだよ!」と言い切ってました。
確かに、市ノ瀬先生の撮られたカレンダーや写真集の本を見れば
その風景の荘厳さに見とれて、その写真の世界に心が入り込み
どんなカメラやレンズで撮ったかなんて、全く気にならない美しさに圧倒されてしまいます。
最近はスマホで写真を撮られる方が多いですけど
とある花火大会の会場では、普通の人とそうでない人の違いがハッキリと現れていました。
妖怪の傾向性のある人は周りの人にかまわず、迷惑かけても平気で
スマホを高く掲げて撮っていらっしゃる。
必要もないのにLEDを光らせて、周りが眩しくて困っているのも気がつかない
一方、普通の常識のある方は周りの迷惑になるのを避け
スマホの画面の輝度をさげ、画面を暗くして控えめに撮影されてるんです。
この違いは大きいなあと思いました。
さらに、天狗になると撮った写真の自慢をするようになります
どうだ俺の技術がすごいいから綺麗に撮れたんだ、私の写し方が上手だからこれが撮れたのよ
などと、自慢されてますが
本当は、スマホのカメラの性能が良いからじゃないでしょうか
そして、何よりも花火師さんが美しい花火を上げてくださったからこそ
綺麗な写真が撮れたんじゃないでしょうか。
そのように思います。
そして、さらに
フォトグラファーの会話でもう一つ気になるワードがありました。
それは、家族と一緒に行こうとすると嫌がれる
というものでした。
なんで、嫌がられるのだろう?
それについて、ず〜〜と考えても
良い答えが見つからなかったので
自分が嫌いな事は何だろう?という視点で考えてみました。
すると、待たされるのが嫌だな〜ということに気づきました。
待たされるのが嫌だなと気づいたので、それについて反省してみました。
すると、私は家族にすごく迷惑をかけていたことに気づきました。
それも、幼い頃からです。
ご飯の時間、食卓に着くのが遅すぎて味噌汁が冷めてしまったこと。
家族は、皆が揃うのを待っていたので、全員の味噌汁が冷めてしまっていたのでした。
何度も繰り返してしまいました。
本当に恥ずかしい行為でした。
味噌汁は冷めると美味しくない。家族に迷惑をかけっぱなしでした。
社会人になってからも、残業で遅くなって、家族が夕食を食べずに待っている
そんなことが何度もありました。
お腹がすいているでしょうに、その待つ時間は大変なことだったろうと思います。
「先に食べてて良いよ」と、言ってはいましたが
その都度準備したりかたづけたりするのが大変なのにも気づかなかった自分
効率よく仕事して早めに切り上げる努力を怠ってしまった自分
自分一人のせいで、家族の時間を沢山奪ってしまった自分を発見しました。
時は金なりといいますが
お金に換算したら、どれだけ相手に損害を与えたことでしょう
ああ、本当に恥ずかしい
人を待たせるということは、相手の富を奪っているのと同じ事なんだな
と、気づきました。
私は二人のフォトグラファーの後ろ姿から、とても大切なことを教えていただいたように思います。
フォトグラファーさん、大切なことを教えていただき本当にありがとうございました。