オール・オア・ナッシングの怖さ
2023/09/01

ある日、偉大なる宗教家が「ロックは瞑想に適さない」と発言すると
多くの人が挙ってロックの話をしないようになりました。
なかには、ロックのCDを川に投げ捨てた人もいます。
ロックを否定した発言ではなかったのに
むしろ
その時のお話しで、ロックの効能も同時にお話しくださった
にもかかわらず
ロックを否定されたかの如く受け止めた人がいたのです。
ある日、ひとりの若者が私に悩みを打ち明けてくれました
どのようなことを悩んでいたかというと
「自分はビートルズが好きでよく聞いている
でも、周りの人がロックを毛嫌いしている感じがする
地獄的だと言っている人もいる
だから肩身が狭い
どうしたら良いでしょうか?
ということでした。
その時、自分の気持ちを正直に伝えました。
「自分はよく聞いてますよ。力仕事する時は特にロックを聞いて
で気合いを入れてから仕事すると、仕事がはかどります。
瞑想曲じゃぁ、力が入らないですからね」
そのように伝えると、若者は安心したようでした。
そもそもロックは否定されてないのに
あたかも否定されたかの如く周りの空気が支配するのは残念に思いました。
あれから何年も過ぎて、とあるロックンローラーが
スゴイ人の生まれ変わりだという噂が広がりました。
すると、周り人は手のひらを返したかの如くロックの話をするようになりました。
「皆でパワー・トゥ−・ザ・ピープルを合唱しよう」
という人まで現れました。
誰かが否定したからロックは全部悪いかの如く評価するのも変ですし
誰かが認めたからといって全面的に肯定するのも変な話です。
ロックには良い曲もあれば、悪い曲もある
人々に勇気を与えてくれる曲もある
一方で、頭が痛くなる曲もある。
とある政党と、とある宗教の2世問題で
あたかも宗教がすべて悪いと考えるのもおかしいです。
やはり、良いものもあれば、悪いものもある
政治家だって、良い政治家もいれば、悪い政治家もいる。
何十年も前にGS(グループサウンズ)が流行った頃
エレキは不良の始まりだと言っている人が多かったと聞きました。
その後はどうなったか?
エレクトリックのサウンドを聴いた人は全て不良になったのか
それは歴史が証明しています。
不良になった人もいれば、善人になった人もいる。
真理はいつの時代でも両極端を離れたところ
中道にあると思います。
