読書の薦め
2008/11/17
昔むかしあるところに小さな会社がありました。
ある日その会社に新しい工場長が本社から派遣されました。
それまでそこで働く社員は大したことがなかったのです
いや、眠っている才能に気づいてなかったのです。
最初は本社の人だからどんなに厳しいこと話すのかなと、
そこの社員は緊張しながら話を聞いていました。
新しい工場長は、とても不思議な人でした。
朝礼のとき、その人はやさしい口調で
読書の素晴しさを毎回社員に伝えていました
以前読んだ本のこととか、きのう読んだ本のこと、
時には聖書の話もありました。
やがて半年が過ぎようとした頃、
社内のあちこちで本を読む人が目立つようになりました。
休み時間やお昼の時間、5分10分を惜しむように
本に集中する人たち。
最初は読書好きの人が本を読んでましたが
しだいに、普段本を読まない人まで読むようになりました。
そしてさらに月日は流れ2年が過ぎた頃でしょうか
そこで働く人たちは自ら進んで改善をするようになりました
提案も多数出され、業績も上がり活気に満ちた職場となりました。
そして、他の会社に出向いて自分たちの仕事をどのように改善したかを
発表するまでに成長したのです
その工場長は社員の悪口を言わなかった。
仕事の出来の悪さをいわなかった
ただ、社員と一緒に仕事することの感謝をし、
本の素晴らしさを伝え
自らも一緒になって社員と学ぼうとした。
そういう人であったのです。
読書による学びがどれほどの効果を現すか
無言で教えてくださった工場長
私の尊敬する人です。